【自己紹介】

  • 土屋 和(つちや かずお)
  • 文部科学省登録の、農業部門、経営工学部門、総合技術監理部門の3部門の技術士です。

生まれは仙台市、仙台出身の母と千葉出身の父の元に生まれ、千葉市で育ち。
土屋農業技術士事務所を平成31年4月1日に開設。

【技術士2次試験経歴】

  • 平成19年度技術士2次試験農業部門(農業及び蚕糸)を受験し一発合格
  • 平成25年度技術士2次試験総合技術監理部門(農業/農業及び蚕糸)を受験し一発合格
  • 平成29年度技術士2次試験経営工学部門(サービスマネジメント)を受験し一発合格
  • 技術士Lock-On:二次試験対策講座 農業部門・総合技術監理部門講師

【業務経歴】

  • 千葉大学園芸学部で園芸学、同大学院園芸学研究科で園芸環境工学を学ぶ。
  • 農業資材会社の開発部門で、大学、国公立研究機関、農業生産者の方々との共同研究・共同開発により、施設園芸資機材の製品開発、技術開発を約25年間行う。
  • 千葉大学植物工場拠点の立上げに参画し、コンソーシアムメンバーの一員として太陽光利用型植物工場(トマト)の計画、設計と、大玉トマトの実証栽培を行う。
  • 公益法人で、農林水産省の次世代施設園芸プロジェクトに参加するなど、大規模施設園芸・植物工場の調査を延べ 300 回以上行い、施設設備や運営管理等についての調査報告書を 2012 年度より 10 本以上まとめる。
  • 情報誌「施設と園芸」誌の編集企画を20号、「施設園芸・植物工場ハンドブック」の編集を行う。

【登録資格】

  • 文部科学省登録 No. 63139:技術士(農業部門、経営工学部門、総合技術監理部門)
  • APECエンジニア( Envionmetal )No. JP-1-003213
  • IPEA国際エンジニア No. IntPE(Jp)-1-000460

【ごあいさつ】

技術士受験で合格を目指す皆様、このサイトにようこそお越しくださいました!

技術士は技術系国家資格の最高峰と言われており、難関資格の一つでもあります。合格自体に価値がある資格でありますが、一方で知名度が低く、また一般には業務独占資格とも言えず、資格取得のメリットについて疑問視されることもあります。私自身は、先輩の技術士(農業部門)の板木利隆先生(1929年生まれ)の影響とご指導の元、農業部門2次試験を2007年に受験し、幸いにも一発合格を致しました。

その時は一企業人でしたが、その後も総合技術監理部門受験(2012年)と経営工学部門受験(2017年)をし、いずれも一発合格、現在は技術士事務所を兼業で開業しております。試験に合格して技術士登録をし、技術士事務所を開業でき本当に良かったと思っております。技術士法第一条には「この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」とありますが、このことを自分自身の業務として実現できるようになったためです。

先輩の板木利隆先生も技術士事務所を開業し、様々な場面でご活躍をされており、その軌跡を「九十歳 野菜技術士の軌跡と残照」と著書にあらわされています。まさに人生100年時代の技術士の生き方、仕事の捉え方や進め方、人付き合いなどが盛り込まれた書籍です。板木先生は遠い存在ではありますが、技術士としての私の大きな目標となっています。また技術士は自分の力で活かして初めて価値が出る資格であると思います。

自分のことに偏ったごあいさつになってしまいましたが、長い職業人生、技術者人生を有意義なものとして過ごせるよう、ぜひあなたにも試験に合格していただき、次のステップに進まれることを祈念しております。

※板木利隆先生は、技術者が書くことの大切さを強調されています。そのことについてブログに書きとめましたので、ご覧ください。

【総監受験の皆様へ】

技術士(総合技術監理部門)の試験は年々難関となっています。しかし合格に向けた対策には一定のメソッドがあります。すでに一般部門の技術士の方は2次試験を通過した実力をお持ちであり、それに加え総監受験合格のメソッドを身に付ければ高い確率で合格に至ると考えます。このサイトでは、メソッドについてひとつひとつ明らかにしてまいります。どうかお付き合いください。

総監は一般部門と違い、対応する学協会、業界といったものが存在しません。総監そのものは文部科学省が提示した概念であり、(株)三菱総合研究所に委託して作成された技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(通称:青本)」が、その原典です。日本技術士会から頒布されていた青本は、内容的に時代に合わない面が出たためか平成29年に頒布中止となりました。

その代わりとして平成30年11月6日に文部科学省が公開したのが、総合技術監理部門キーワード集(2019)」です。ここには青本の第1章の「総合技術監理」が、ほぼそのまま掲載されています。現存する総監の原典は、このキーワード集の第1章となります。ここで記述された内容を熟読し、自らの経験や業務に当てはめ、5つの管理やトレードオフの調整を考察し、総監技術士に求められる視野の広さ、倫理観、トレードオフの調整能力などを発揮していくことが、あなたを合格に導くでしょう。

繰り返しますが、総監は文部科学省が(株)三菱総合研究所に委託して作成した報告書を元として作り上げられた概念です。必ずしも一般的な概念とは言い難いものですが、報告書を見ると多数の参考文献から内容が構成されていることもわかります。現代社会における科学技術業務に関する知識、知見、手法などの総合的な体系化を目指したものと感じられますが、海外に目を向けると、そのような体系は無いように思われます。体系化された知識体系には、米国のPM(Project Management)、同じく米国でTOYOTA方式を参考に構築したと言われるLean Management、日本では国家資格として中小企業診断士などがあります。しかし技術系である総監の範囲の広さは群を抜いています。範囲が広いだけ、完全に体系化することは難しく、また時代に合うよう青本の頒布中止とキーワード集の発行が行われているのでしょう。

新しく公表されたキーワード集の第2章以降のキーワードを網羅的に学習することは骨がおれるかもしません。しかしすべてのキーワードを深く身に付ける必要もありません。択一試験に合格するレベルで、知識を整理することがまず求められます。その上で、キーワード集の第1章について、総監とは何か?、総監が求められる背景は何か?、総監技術士とは?、総監を取得して得られるものは何かといった観点で熟読をしてみましょう。

これは受験勉強の世界のことだけではなく、今あなたが行っている業務、これから行うであろう業務にも直結することです。総監の視点は一般部門における専門技術の視点とは異なります。俯瞰する視座、俯瞰する能力が求められ、それは上からの目線ではなく、経済、社会、地球環境といった視野を身に付けることになります。総監技術士として、ひとつ上のレベルから業務の適正化(全体最適化)を図る!これがあなたに必要なこと、求められることです。ご一緒にがんばってまいりましょう。

(2019/8/4記)